出汁の奥深さ〜日本料理の味の決め手
日本料理に欠かせない「出汁」の奥深さ
「出汁=鰹節」と思われる方が多いですが、実は魚の節にはさまざまな種類があり、それぞれ異なる味わいを持っています。また、昆布も産地によって個性があり、料理に合わせた選び方が重要です。日本料理では、食材や料理の種類(澄まし汁、煮物、お浸しなど)によって、どの魚の出汁を使うか、また薄く削ったものを使うのか、節を使うのかを選びます。当店では、これらの特徴を十分に考慮し、最適な出汁で料理を仕上げています。
京都の「薄味」の誤解と出汁の力
当店でお食事をされたお客様から、「京都の料理は薄味だと思っていたが、意外としっかりした味付けだった。それが良かった」という感想をよくいただきます。薄味がわからないとグルメではない、という風潮に少し違和感を感じていたという方も案外多くいらっしゃいます。
実際、京都の有名老舗料亭のレシピを見る機会があるのですが、当店に比べて塩や醤油の割合が多いことに驚かされることがあります。当店の味がしっかりしているのは、主に節の出汁を活かしているからです。花鰹などの薄く削ったもので取る出汁は、香りが高く優しい味わいが特徴です。一方、節で取った出汁は、コクとうまみが強く、料理にしっかりとした味わいを与えます。私たちは、これらの特徴を理解し、料理ごとに最適な出汁を使い分けています。
「五感で愉しむ、利き出汁とミニ会席のひと時」
お客様とのお話の中で、日本の方はもとより、海外からのお客様でもDashiという言葉をご存じで、もっと深く知りたいとおっしゃる方が多いため、今月、お出しのイベントを開催することにしました。題して「五感で愉しむ、利き出汁とミニ会席のひと時」。お世話になっている福島鰹株式会社さんからベテランの社員さんをお招きし、5種類の魚の節、4種類の昆布の特徴や使い方をレクチャーしていただき、ご参加の皆様にはテイスティングもしていただきます。その後、その出汁をふんだんに使ったミニ会席(4品にお食事とデザート)をお召し上がりいただきます。約4時間の長丁場ですが、大満足の内容となっています。
参加費:6,600円(税込)
残席僅か! ぜひこの機会に、奥深い出汁の世界をご体験ください。
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